今回は、「自分で稼げる才能を育てる!」というテーマで書かれた一冊を紹介します。
いつものように、どんな一冊なのかをまとめて表現してみると・・・

自分で稼ぐことの難しさを学ぶために、子ども時代にすべきことついて教えてくれる本
という感じですね。
稼ぐことについての考え方が日本とはまったく異なるからこそ非常に面白い内容です。
それではもう少しだけ詳しく紹介していきます!


- タイトル
ユダヤ大富豪に伝わる最高の家庭教育 - 著者
天堤太朗 - 出版社による紹介文
ユダヤ人は、世界人口のたった0.2%しかいないにもかかわらず、アインシュタインやボブ・ディランなどノーベル賞受賞者の20%強、スピルバーグなどアカデミー賞受賞者の30%強を占め、Googleやスターバックス、マクドナルドを創業するなど、世界でその才能を遺憾なく発揮している例が多い。
なぜなのか? その秘密は、代々受け継がれている家庭での教育法にあった!
どんな時代・社会になっても“自分で答えを見つける"“自分で稼げる"力を養うユダヤ式教育プログラムを、アメリカ在住のユダヤ人大富豪に師事し、その教えを徹底的に叩き込まれ、自らの子どもにも施している著者が、具体的に明らかにした一冊。
ユダヤ人と大富豪
ユダヤ人と大富豪。この2つを結びつけた本はたくさん出版されていて、ベストセラーにもなっているものもあるので、なんとなくセットで記憶されている気がしますね。
なぜ世界のお金持ちの35%はユダヤ人なのか? ユダヤの神を味方につければ起業は必ず成功できる!
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則
当ブログでも、過去に別の本を紹介しました。
ユダヤ人は、実際にノーベル賞受賞者の20%強を占めるとされているほか、2021年の長者番付ランキングトップ10の中に4人が入る結果となっています。
3位 マーク・ザッカーバーグ(Facebook共同創業者)
5位 ラリー・ペイジ(Google共同創業者)
7位 ラリー・エリソン(Oracle共同創業者)
10位 マイケル・ブルームバーグ(Bloomburg創業者)
世界人口の 0.2% しか存在しないユダヤ人が、長者番付トップ20 の 30% を占めるというのは一体どういうことなのでしょうか。
そこには、迫害を受けた歴史などを背景とした「奪われないもの(頭の中の知恵)」を身につけるための工夫や苦労があったそうです。
そういった教えを受け継いでいく中で、ユダヤ人は世界的な大富豪を育てることになったということですね。
本記事で紹介する本は、そんなユダヤ人がどのような子ども教育を行っているのかにフォーカスしてまとめられています。
ユダヤ人の家庭教育
ユダヤ人は、いつから子供の教育を始めるのか。
そのような質問を著者がユダヤ人の師匠であるジュリアスさんに聞いた際の答えがとても興味深い内容でした。
「生まれた瞬間から」だそうです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、たとえるなら工場出荷時のPC(OSなしの状態)であり、同じスペックのPCがたくさん工場から出荷されるが、どのようなOSやソフトウェアをインストールするかによって、将来的に大きな収益を生むPCとなったり、世の中の問題を解決する役に立つPCになったりもする、と。
人間も生まれた瞬間の性能は他の人と変わらない。そこに人間の基盤となるスキルをインストールしていくのだという例えにはとても感心しました。
そんなユダヤの家庭教育には、11の原理原則があり、それを徹底的に教育や会話の中に散りばめているのですが、その中でも特に面白いと感じたのは、「ポイント制」です。
ユダヤの家庭では、かんたんに子どもに物を買い与えることはなく、必ず条件をつけ、その条件がクリア出来た時にはじめて欲しい物が与えられるとのこと。
具体的には、「お手伝いリスト」を作成し、各項目にポイントを設定するそうです。
欲しい物があれば何ポイントで交換できるかを親が設定し、子どもはそのポイントに達するまでお手伝いをこなすという仕組みですね。
また、逆にペナルティ制度もあり、これはあらかじめ「親がやってほしくないこと」をリスト化しておくそうです。
お小遣い文化で育ってきた日本人にとっては少し抵抗を感じなくもないですが、この目的は「将来自分で稼ぐためのスキルを身につけること」であり、自分でお金を稼ぐことを早い段階から意識することが、ユダヤ人のようにお金を稼げる考え方を浸透させるためにはとても大切ということなのでしょうね。
13歳から自分で稼ぐ?
ユダヤ人の成人は13歳だそうです。このことは過去に紹介した本にも書かれていました。
【おすすめ子育て本】全米No.1バンカーが教える 世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法
これも日本文化とは大きく異る考え方なので、自然に受け入れるのはとても難しく感じますが、ここにも「ポイント制」同様に若いうちからビジネスの原則を徹底的に意識させるというユダヤの考えが表れています。
この中で、個人的に特に強い衝撃だったのが、「労働収入」と「権利収入」の話です。
この世の収入は大きく2つに分けられて、どのような職業がどちらに紐づくか、という話は他の本にも書かれているような知識なのですが、ユダヤの教えではここに「好き」というキーワードが付け足されるそうです。
それは、「労働収入が得られる仕事」をやってもいいのは、「その仕事で給料が1円ももらえなくてもいいからやりたい」というくらいその仕事を好きな場合のみ、とのこと。
「え、それでは生活できないのでは・・」と思いますが、生活費は「労働収入」ではなく「権利収入」の方でまかないなさいというロジックなのです。
こうして、ユダヤの家庭では、15-6歳までにファイナンシャルフリーとなった状態を作ることを求められるそうです。
とても厳しい教えのように思えますが、日本で習う考え方とまったく異なる内容に、軽い衝撃(良い意味で)を受けてしまいました。
私たち日本人が当たり前と思っている「働き方」に対して、私たち親は「本当にそれで良いのか」を考える必要があり、その意味でこの本はとても参考になります。
おわりに
この本を通じて我が家でも「ポイント制」の導入について夫婦で話し合う機会ができました。
ポイントとペナルティのバランスなど、よく考えて導入しなければならない(そのアドバイスも本書に書かれています)ので、早めに話し合ってイメージを少しずつ作り上げていくことが大切だと思います。
「稼げる大人になってほしい」
「お金に困らない大人になってほしい」
「生活費のためにではなく、好きなことを仕事にしてほしい」
こんなことを子どもに対して考えられている方には是非読んでいただきたい一冊です。

- タイトル
ユダヤ大富豪に伝わる最高の家庭教育 - 著者
天堤太朗 - 出版社による紹介文
ユダヤ人は、世界人口のたった0.2%しかいないにもかかわらず、アインシュタインやボブ・ディランなどノーベル賞受賞者の20%強、スピルバーグなどアカデミー賞受賞者の30%強を占め、Googleやスターバックス、マクドナルドを創業するなど、世界でその才能を遺憾なく発揮している例が多い。
なぜなのか? その秘密は、代々受け継がれている家庭での教育法にあった!
どんな時代・社会になっても“自分で答えを見つける"“自分で稼げる"力を養うユダヤ式教育プログラムを、アメリカ在住のユダヤ人大富豪に師事し、その教えを徹底的に叩き込まれ、自らの子どもにも施している著者が、具体的に明らかにした一冊。